衝撃弾性波法によるPCグラウト充填調査 ポストテンション方式のPC橋が建設されてから60年以上が経過しましたが、一部の既設PC橋では、シース管内のPCグラウトの充填不足などの不具合が報告されています。PCグラウトの充填不足により、上縁定着部などから塩化物や水分が浸入し、主桁側面や主桁下面にシースに沿ったひび割れが発生し、最終的にPC鋼材の腐食や破断に至り、構造物の耐久性に問題を生じます。 衝撃弾性波法による調査では、あらかじめ鉄筋探査機でシースの位置を特定し、シース上を50~100mm間隔で打撃し、異常の見られる箇所を特定します。未充填部分の平面位置を調査する場合は、検知したい変状の大きさにあわせ、50~100mm程度のメッシュを罫書き、その交点で測定を行います。データを解析し、見かけの弾性波速度の低下度合いのコンター図を作成して、内部欠陥の平面的な広がりを検知します。 下図は、充填不良シースを含む位置での解析例です。(赤の点線はシースの位置、着色のない部位は健全、弾性波速度の低下の大きいものから順に赤⇒黄⇒緑⇒青で示しています。) 見かけの弾性波速度の低下度合いのコンター図 シース管での充填不足の例 PCグラウト未充填部のX線写真 PCグラウト充填調査のお問い合わせについて
ポストテンション方式のPC橋が建設されてから60年以上が経過しましたが、一部の既設PC橋では、シース管内のPCグラウトの充填不足などの不具合が報告されています。PCグラウトの充填不足により、上縁定着部などから塩化物や水分が浸入し、主桁側面や主桁下面にシースに沿ったひび割れが発生し、最終的にPC鋼材の腐食や破断に至り、構造物の耐久性に問題を生じます。
衝撃弾性波法による調査では、あらかじめ鉄筋探査機でシースの位置を特定し、シース上を50~100mm間隔で打撃し、異常の見られる箇所を特定します。未充填部分の平面位置を調査する場合は、検知したい変状の大きさにあわせ、50~100mm程度のメッシュを罫書き、その交点で測定を行います。データを解析し、見かけの弾性波速度の低下度合いのコンター図を作成して、内部欠陥の平面的な広がりを検知します。
下図は、充填不良シースを含む位置での解析例です。(赤の点線はシースの位置、着色のない部位は健全、弾性波速度の低下の大きいものから順に赤⇒黄⇒緑⇒青で示しています。)